【保存版】不織布のすべてがわかる! 種類、製造方法、用途まで

最終更新日: 2024年5月30日 by 梅子

不織布ってなに?

ラッピングの森は、不織布製品の専門店です。
不織布製のラッピングやバッグなど、幅広い製品を取り揃えています。
しかし、時折聞かれるのが、「不織布ってなに?」。
この記事では、不織布についての基礎知識や利用方法について詳しく解説します。

不織布について

不織布の基礎知識

不織布の読み方とその意味

不織布は、「ふしょくふ」と読みます。
「ふおりふ」や「ふしきふ」などと誤読されがちですが、正しくは「ふしょくふ」です。
「織らない布」で、「不織布」。
読んで字のごとく、織らずに作られた布です。

不織布を英語で何と言いますか?

不織布を英語で何と言いますか?

不織布を英語でいうと nonwoven  または nonwoven fabric です。
woven は weave(織る)の過去分詞系。
直訳すると「織られていない布」=不織布、となります。

不織布と織布の違いとは?

不織布は、「織らない布」という意味の単語で、その名の通り織らずに製造された布です。
一方、織布は「織る布」であり、縦糸と横糸を組み合わせて製造されます。
不織布は織られていないため、生地を切ってもほつれにくいという利点があります。
しかし、強度は織布に比べて劣る傾向があります。
また、不織布は熱にも弱いため、基本的にアイロンがけは避けたほうがいいでしょう。

不織布の製造方法とは?

不織布の製造方法は、ケミカルボンド法やニードルパンチ法など様々な方法がありますが、ラッピングの森で取り扱っている不織布はスパンボンド製法で生産されています。

不織布の製造方法

この製法では、まずポリマーと呼ばれる合成樹脂を押出機の中で加熱して溶融します。
次に、細い穴がたくさん開いた紡糸ノズルから溶融ポリマーを押し出し、長繊維(フィラメント)を作ります。
その後、引取り・分散装置の中で繊維を均一に分散させ、スクリーンベルトの上に流します。
流れる繊維を熱エンボスロールで圧着し、ボンディング(接合)します。
こうしてできたシートが、不織布になります。
生地の凸凹は、エンボスロールの柄によって形成されます。

簡単に言うと、合成樹脂を熱で溶かしてソーメンのように伸ばし、それを平らに圧着したもので、最も丈夫な製法の一つです。

不織布のメリットとデメリット

不織布のメリットとは?

不織布は織布と異なる製法を用いており、そのため製造が迅速で生産コストが低く抑えられます。
そのため、大量生産が可能で安価に入手できるのが特徴です。
また、織っていないため、ほつれることがありません。
生地端の処理が不要であるため、加工が容易であるという利点もあります。
さらに、ポリマーから作られているため軽量です。

不織布はハサミで切ってもほつれません
不織布はハサミで切ってもほつれません

不織布のデメリットとは?

不織布は直射日光の当たらない場所で保管してください

不織布は、織らずに繊維同士を絡める製法で作られているため、強度が劣るというデメリットがあります。
また、素材のポリプロピレンは紫外線劣化しやすい性質を持っているため、保管する際は直射日光の当たらない場所を選ぶことが重要です。


不織布はアイロンで溶けます

さらに、不織布は熱にも弱い素材ですので、アイロンをかけることは避けた方が良いでしょう。

アイロンについた不織布を取り除く方法は?
写真のように熱を持ったアイロンに不織布がこびりついて溶けてしまった場合、慌てて取り除かずにアイロンの表面が冷たくなるまで待ってください。
冷たくなると、こびりついた不織布も冷えて固まり、ポロポロ取り除くことができます。

不織布の用途とは?

さまざまな用途で使用されている不織布

不織布は、その加工性の高さからさまざまな製品に用いられています。
身近なところではカイロの外側の生地やマスク、さらに農業分野では農作物を様々なものから守るカバーや、自動車の資材としても様々な部品の一部に使用されています。

不織布製のマスクについて

不織布の用途とは?

2020年から徐々に増加してきた新型コロナウイルスの影響により、不織布製のマスクが注目されるようになりました。
一時期はマスク不足による価格高騰などの問題も生じました。
その結果、マスクといえば不織布製という認識が広まり、弊社のウェブサイトでも「不織布」というキーワードでのアクセスが大幅に増加しました。

不織布と容器リサイクル法について

不織布はプラスチックですか?

経済産業省の改正前容器リサイクル法の記述には下記のようにあります。

「不織布はJIS Z 0108(包装用語)で、不織布を“織機を使わずに天然、再生、合成繊維など各種の繊維のウェブを機械的、化学的、熱的、又はそれらの組合せによって処理し、接着剤又は繊維自体の融着力によって構成繊維を互いに接合して作ったシート状の材料”と定義されている。従って、不織布は、“繊維”の
範疇であり、プラスチックには該当しない

要するに、不織布はプラスチックではなく繊維だということです。

不織布製品は容器包装リサイクル法の対象ですか?

不織布製品、特にラッピングの森で取り扱っている不織布バッグやラッピング製品は、包装材として使用後もお客様に繰り返し再利用していただける商品です。

経済産業省の「容器包装リサイクル法」によると、「商品容器および包装」に該当するかどうかは、「他の中身を入れるために繰り返し使用するもの」であれば対象外となります。

したがって、ラッピングの森で取り扱っている不織布製品は対象外となります。

参考サイト:経済産業省
https://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/admin_info/law/04/

リユースできる素材、不織布製品

リユースできる不織布

不織布は、原料はプラスチックと同じですが、繊維として分類されます。
そのため、繰り返し使用することができます。
実際に、クリーニング店のバッグやエコバッグとして利用されていることがその証拠です。
お客様に商品をお持ち帰りいただいた後も、長く再利用していただけるため、販促商品として非常に適しています。

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