不織布に最適なシルク印刷:基本知識とメリット・デメリット

最終更新日: 2024年10月18日 by 梅子

シルク印刷は、不織布製品に最適な印刷方法として広く利用されています。
この記事では、シルク印刷の基本的な定義から、その主な用途、印刷手順、メリットとデメリットについて詳しく解説します。
不織布製品の印刷に関する知識を深め、シルク印刷の魅力を最大限に活用するための情報が満載です。

OGP|シルク印刷 不織布バッグ ラッピング 店舗資材

シルク印刷の基本定義

シルク印刷の正式名称は「シルクスクリーン印刷」または「スクリーン印刷」と呼ばれます。
「スクリーン」とは印刷時に使用されるメッシュ状の版を指します。
このスクリーン=版を通してインクを印刷面に転写することから、「シルクスクリーン印刷」という名前が付いています。

そして、シルク印刷は、不織布製品に対して特に多く用いられる印刷方法です。
シルク印刷は一色ずつ手で印刷していく印刷方法です。
そのため、鮮やかで耐久性のある印刷が可能となります。

シルク印刷の主な用途

シルク印刷はさまざまな不織布製品に広く利用されています。
具体的な使用例を以下で紹介します。

不織布バッグへのシルク印刷

不織布バッグは、ショッピングバッグや販促用のバッグとして広く使われています。
ショッピングバッグに店名などのロゴを印刷することで、購入のお客様への直接的なアピールになります。
さらに、ショッピングバッグとして使用後はエコバッグとして再利用してもらうことで、ブランド知名度の向上に役立ちます。

不織布バッグ|シルク印刷 ラッピングの森

不織布ラッピング資材へのシルク印刷

ラッピング|シルク印刷

ギフトラッピングや商品パッケージにシルク印刷を施すと、ブランド名や店舗名をおしゃれに演出できます。これにより、商品価値が高まり、ブランディングにも効果的です。

さらにシルク印刷を施すことで、季節ごとや特別なイベントに合わせたデザインを取り込めます。
ギフトを開ける瞬間のワクワク感を演出しましょう。

不織布製の店舗資材へのシルク印刷

店舗資材|シルク印刷

不織布製の店舗資材で代表的なものは、不織布製の平袋です。
不織布製の平袋は、商品を保護するだけでなく、お客様がお持ち帰り後も収納や整理に使える便利なアイテム。
これに店舗名などを印刷することで、お客様にブランドを覚えてもらう効果があります。

シルク印刷のメリットとデメリット

シルク印刷のメリット

発色の良さ:

  • シルク印刷は、一般的なプロセス印刷とは異なり、色の発色が鮮やかに再現できます。
    CMYKでの印刷はできませんが、DICやPANTONEなどの特色での印刷が可能です。
    不織布製品への印刷でも美しい仕上がりが得られます。
発色の良さ|シルク印刷 不織布バッグ

独特のレトロな仕上がり:

  • シルク印刷は一色ずつ手で印刷するため、太めの線で作成し、色のヌキもインクがふさがないように調整する必要があります。
    よく見ると一枚ずつ仕上がりも異なっており、独特のレトロな仕上がりが人気です。
独特のレトロな仕上がり|シルク印刷 不織布バッグ

多様な素材に対応:

  • シルク印刷は、不織布だけでなく、紙、プラスチック、金属、ガラスなど、さまざまな素材に適用可能です。幅広い用途で利用できます。

コスト効果:

  • 初期費用として版代が必要ですが、同じ版を繰り返し使用する場合は安価にオリジナル印刷が可能な印刷方法です。

シルク印刷のデメリット

初期費用が高い:

  • 版を作成するための初期費用がかかります。ただし、同じ版を使用する場合は版作成は必要ないため、リピート注文する場合にはコストを抑えることができます。

色の制限:

  • シルク印刷では、一度に一色ずつしか印刷できないため、色の数が多いデザインには向いていません。
    データを作成するにも技術が必要で、さらに納期も増えます。
    多色刷りの場合、工程が複雑になり、コストも増加します。

精密さの制限:

  • 極めて細かいデザインや非常に小さい文字などは、他の印刷方法に比べて再現性が劣ることがあります。
    写真や緻密なイラストなどを高精度で出力することは難しいです。
    その場合は、昇華印刷などの方法をお勧めします。

不織布製品へのシルク印刷の方法と手順

シルク印刷は、デザインの準備と版の作成から始まります。以下にそのステップを詳しく説明します。

デザインの準備

まず、印刷したいデザインを準備します。一色につき一つの版が必要になるため、デザインは色ごとに分ける必要があります。

版の準備|シルク印刷
フィルム出力

次に、データを基に、デザインをフィルムに出力します。このフィルムが後の工程で使用されます。

フィルム版|シルク印刷
版の作成

次に、版(メッシュ状の版)を作成します。版に感光剤を塗り、デザインフィルムを重ねて紫外線で照らすことで、デザイン部分が版に転写されます。

メッシュ版|シルク印刷
インクの準備

デザインに使用するインクを準備します。指定の色に混ぜ合わせて、正確な色を作り出します。

インクの準備|シルク印刷
印刷

版を印刷する不織布製品にセットし、インクを版の上に置きます。スキージという道具を使って、インクを版に押し込み、デザインを素材に転写します。これを各色ごとに繰り返します。

印刷|シルク印刷
乾燥、取り込み

印刷が終わったら、インクを乾かして定着させます。その後、印刷された不織布製品を取り込みます。

乾燥 取り込み|シルク印刷

まとめ

シルク印刷は、不織布製品に最適な印刷方法として広く利用されています。
この記事では、シルク印刷の基本的な定義から、その主な用途、印刷手順、さらにはメリットとデメリットについて詳しく解説しました。

シルク印刷の最大の魅力は、その鮮やかな発色と独特のレトロな仕上がりにあります。
多様な素材に対応できるため、幅広い用途で利用できることも大きなメリットです。
しかし、一度に一色ずつしか印刷できないことや、初期費用がかかる点には注意が必要です。

こちらの記事で不織布製品へのシルク印刷についての理解が深め、ビジネスに役立てていただければ幸いです。
シルク印刷を活用して、貴社のブランドや商品の魅力をさらに引き出してみてください。